KAGOSAKA
GORA KADAN FUJI / 2025Designed for "Gora Kadan Fuji," KAGOSAKA resonates with the historical backdrop of the Kagosaka area at the foot of Mount Fuji.
KAGOSAKAは、富士の麓・篭坂の歴史的背景と、「強羅花壇 富士」が持つブランドの世界観の共鳴を模索しながらデザインしました。かつて葛飾北斎が『富嶽三十六景』を描いたこの地で、雄大な富士の姿と対峙する強羅花壇の美意識を、シンボリックに表現しています。
作品の形状は、初めてこの地を訪れた際に心を奪われた、富士山の美しい稜線がモチーフです。制作にあたり、この土地から望む圧倒的な風景と静寂に、多大なインスピレーションを得ました。
単に眺めるためのオブジェではなく、訪れる人が腰掛け、手で触れ、篭坂ならではの景色や空気とともに体験できる「インタラクティブな場」として設計しました。
表面の仕上げには、伝統的な金属工芸と金箔の技法を組み合わせた独自の手法を採用し、不均一な美しさと誰もが見たことのないテクスチャを実現しました。
Symbolizing the "Extension of Craft" and "Inheritance to the Future," KAGOSAKA creates a new landscape that transcends time.
全長3mにおよぶスケールは、ランドスケープとしてのダイナミズムを持ちながら、工芸品特有の繊細な美を内包しています。公共空間という過酷な条件下で長く佇むための耐久性と、美術品としての存在感を両立させ、空間に多彩な表情を生み出します。
KAGOSAKAは、PDCが近年追求してきた「工芸の拡張」と「未来への継承」を象徴するプロジェクトです。 土地の記憶と現代の技術、そして訪れる人々の体験を重ね合わせ、時代を超えて愛される現代の工芸作品として、新たな風景を実現しました。
Making Process
Client: GORA KADAN, Star Asia
Design: Keita Suzuki, Ryuya Yamada (PRODUCT DESIGN CENTER)
Artisan: HEIWA GOKIN, REKISEISYA
Photo: Keishin Horikoshi
Year: 2025
